超砥粒ホイールの基礎知識

アルミナや炭化ケイ素などを一般砥粒と呼ぶのに対し、 CBNやダイヤモンドの砥粒は、 超砥粒と呼ばれます。

ダイヤモンド

最も硬い物質として知られるダイヤモンドは、硬質セラミックス、超硬合金、サファイアガラス等の極めて硬質な非鉄、非金属加工に用いられます。高温下で鉄と反応しやすいことから、鋼材の加工には通常は用いられません。

CBN

CBNはダイヤモンドに次ぐ硬さを持つ、窒素とホウ素からなる物質です。ダイヤモンドに比べて熱に強く、鉄と反応しにくいことから鋼材の加工に広く使用されます。


CBNダイヤモンドホイールの表示方法

例)CBN 80
N 200 V F00 3X 80m/s
砥粒 粒度 結合度 集中度 結合剤 細分記号 X層厚 最高使用周速度
CBN 立方晶形窒化ホウ素 46 230 H 25 V:ビトリフファイド結合剤 結合剤の細分記号 1.0 25
SD 人造ダイヤモンド 60 270 I 50 B:レジノイド結合剤及び他の熱硬化性有機質結合剤 2.0 30
SDC 人造ダイヤモンド(コーティング有) 80 325 J 75 P:電着 3.0 33
100 400 K 100 M:メタルボンド 4.0 35
120 500 L 125 5.0 40
140 600 M 150 6.0 45
170 800 N 200 50
200 1000 O 57
P 60
63
72
80
100

超砥粒ホイールの形状記号表記(JIS B 4131)

超砥粒ホイールの形状記号は次の4つの記号で構成されます。

  1. 台金の基本形状
  2. 砥粒層の断面形状
  3. 砥粒層の位置
  4. 台金のモディフィケーション

台金の基本形状及び記号

1 9
3 11
3 12
4 14
6 15
備考
  1. 台金の基本形状を表す記号は、砥粒層の取り付け位置および使用方法とは無関係に定義されます。
  2. 砥粒層を取付けるために、台金に凹凸を設けても基本形状の記号は変わりません。
  3. 台金にぬすみ又は逃げを設けた場合も、基本形状の記号は変わりません。

砥粒層の断面形状及びその記号

A D FF L QQ
AH DD G LL S
B E H M U
C EE J P V
CH F K Q Y

砥粒層の位置とその数字記号

数字 位置 数字 位置
1 外周 2 側面
3 両側面 4 内側に傾斜又は
丸みをもつもの
5 外側に傾斜又は
丸みをもつもの
6 外周の一部
7 側面の一部 8 全体
9 角部 10 内周部

モディフィケーションとそのアルファベット記号

アルファベット文字記号 加工内容 アルファベット文字記号 加工内容
B 段付き穴 C 皿穴
H ストレートな穴 M ストレートな穴とねじ穴
P 片側の逃げ R 両側の逃げ
S セグメント形状 SS スロット付き
セグメント形状
T ねじ穴 Q 砥粒層の挿入
V 逆向き砥粒層 Y 砥粒層逆向き挿入